GONDWANA開発ブログ

五大開発株式会社のGONDWANA開発に関する公式ブログです。

G4

こんにちは、GONDWANA開発を担当するメインプログラマーの伊藤です。

開発チームの再編成やG3(だいぶ間がありましたが0.900系以下の前回記事までのGONDWANAの開発コードネーム的なものです)のβテスト結果から得られたGONDWANAへのニーズや実行環境の要求の見直しなど、おおよそ半年間ほどGONDWANAに関して潜航した状態となっていました。

従来のG3は計算機の資源、CPUやGPUの負荷や最新の命令セット、メモリー容量を使い尽くし、高速に広域のタイルマップをリアルタイムに"表示"する設計を実装したものでしたが、βテストの結果、潜在的なGONDWANAのユーザーのニーズと当初弊社が想定したニーズとG3の設計・実装の間に大きな隔たりが明らかとなりました。そこで、G3までのβテストで得られた知見を活かす新たな設計としてG4を開発していました。

今夏にはオープンβテスト用のG4も一般に公開したいと考えて開発を進めていましたが、一般公開にはまだもう少しお時間を頂きそうです。

スクリーンショットを一見すると、G4も、G3と同様に広域高精細の表示に特化した高負荷のアプリケーションに見えるかもしれません。G3のβテストからは潜在的なニーズを持って頂けている方の実行環境の広さもあり実行時のCPU、GPUの負荷低減に関する要求が大変多く、G3では設計思想の変更からの対応が必要な状況でした。そこで、G4は実行中の負荷が表現内容に対してたいへん低くなるよう開発しています。同程度の見栄えの精細さ、広域さの表示中でもG3に較べて最大で9割ほど実行時のCPU、GPUの負荷が低くなっています。

G3は第一に"タイルマップ"の"高速"で"高精細"で"リアルタイム"の"表示"を目的に設計した事から、土木ニーズとしての地形編集や地物やベクターデータへの対応が後付けとなり、長い開発期間中に聞こえるニーズの多くにも対応しようとした結果、開発難度も高くなり、開発ペースもやや落ちてしまっていました。

G4では第一に"三次元空間の表現"を目的とし、多様な土木ニーズに対して"表示"だけではない"多様な表現"が可能なように、また、その上で"必要な精細さ"、"可能な限りの実行時の軽量さと高速な動作"にも対応できるようにとβテストの結果も踏まえて設計思想から改めました。結果、リアルタイムでの切土・盛土のような地形編集機能、必要に応じたヘテロジニアスなタイルのLODレベルの組み合わせ、実行時に10枚程度では負荷のあがらない地図画像レイヤーの合成、より直感的に操作しやすい視点と注視点の操作、高度な地物・ベクターデータの表現機能、簡易的な物理シミュレーション機能、WGS84"楕円体"の地球全域から高LODレベルの注視点まで広いダイナミックレンジの"三次元の地球"として表現、他のアプリケーションからGONDWANAを連携制御可能なオープンAPIシステム、など、動作・機能ともに大きく進化しています。

また、G3ではおおよそ不評の多かったユーザーインターフェースについても根本的な設計思想から見直し、G4では操作に迷わないユーザーインターフェースを提供できる見込みです。

引き続きご期待下さい。